クスノキの国

Story
「クスノキの国」
世界に七本存在する世界樹のひとつを囲む、海に守られた古代の小国。
一万年以上にわたり大きな戦乱の記録がなく、人々は所有よりも「分かち合い」を、支配よりも「調和」を美徳としてきた。
天より降り注ぐ星のエネルギーは世界樹を通じて調整され、必要な分だけが大地に還る。
人々はそれを「精霊アストラ」の加護と呼び、自然の摂理を汚さぬよう、慎ましやかにその恵みを享受している。
クスノキの国の人々にとって、道具は単なる物質ではない。
彼らは摩滅したり壊れたりした道具にも「墓」を用意し、その魂を弔う。
「物に命が宿る」という価値観が、この国の文化的な成熟と、驚くほど長く続いた平和の根源である。
現在、世界を席巻している「一般魔法」は、効率と引き換えに環境を削り、人々の精神を空虚にさせた。
対照的に、クスノキの国に伝わる「古代魔法」は、それぞれの土地に宿る魔力の循環を助ける術である。
古代魔法は、大地と調和する適性のある者だけが、精霊アストラの力を借り受けることで、行使できるとされている。
クスノキの国だけで産出する「精霊石」が名産品として世界的に有名である。


















